タイ、チェンライ県にあるタムルアンという洞窟に、2018年6月23日、13人の少年たちが閉じ込められました。
ムーパー(猪)という名のサッカーチームの少年たち12人と、そのコーチ(25歳)が、仲間の誕生パーティを開くためにこの洞窟に入ったのです。
おりしも季節は雨季、突然の豪雨で洞窟内に雨水がたまり、彼らは中に閉じ込められ外に出られなくなってしまったのでした。
そのことが発覚し、タイ軍を始め世界各国から救出のためのチームが組まれ派遣されました。
その模様は世界的にも大きなニュースになったので、みなさんも記憶に新しいことでしょう。
当初生存は絶望視されていましたが、イギリス人ダイバーにより全員の無事が発覚。
7月10日までに決死の救出作戦により全員の救助が完了したのでした。
そんな世界的にも有名な、奇跡の救出劇が繰り広げられた洞窟に行ってまいりました!
場所はチェンライですが、ミャンマーとの国境付近のメーサイという街の近くです。
ちなみに、日本の報道では「タムルアン洞窟」と紹介されていたようですが、タムはタイ語で「洞窟」という意味なので、ルアン洞窟、と言ったほうが正確です。
正式名称は、タムルアン・クンナムナーンノーン(ถ้ำหลวง-ขุนน้ำนางนอน)といいます。
僕はバイクで向かいましたが、現場に近づき小さな村の道を走っていると、大きな2階建てバスが数台前を走っております。
すでに観光地としてかなり人気の模様です。

いきなり屋台や商店街が賑わうエリアになり、大きな駐車場もあって、バスはそちらに入っていきます。
バスの人たちは、道が細くなるのでここで専用のソンテウに乗り換えて行くようです。
バイクや車は通行可能なので、そのまま先に進みます。
1キロほど走るとまた駐車場があり、僕もそこにバイクを停めます。

屋台がこちらでもいっぱいありますね。

ここから5〜600メートルほど歩いていかないといけないようです。

たくさんの観光客がいますね。
みなさん青色の服を着ているのは、この日が金曜日だからです。
タイでは曜日にそれぞれイメージカラーがあって、その曜日に合わせた色のものを身につけると縁起がいいと言われています。
みなさんこの洞窟に来るのは、救出された少年たちの奇跡のおすそわけが欲しいのです。
なので、宝くじ売りの人たちもたくさんいらっしゃいます。
みんな、奇跡が大好き!

到着!
地名が書かれた碑があるので写真におさめたかったのですが、入れ代わり立ち代わり人が立つのでちゃんと撮れず。

この右側ですね。
行ってみましょう。

ここに少年たちの自転車があったわけではないですが、撮影スポットになっております。

人がいっぱいです。

ああ、やはり洞窟内には入れないんですね!
将来的に入れるようになるんでしょうか?
(追記:現在は観光地として整備され、洞窟内にも入れるようです)

その左手には祠があって、たくさんの人が参拝しております。
お線香の煙ですごいことになっております。

こちらに、マネキン人形が祀られているのです。
これは、この地に伝わる伝説の王女様なのであります。
(後ろの二人はその従者)

ざっくりと伝説のあらすじを。
300年ほど前、この地を納めていた王国の王女が、馬番である下僕の男と禁断の恋に落ちてしまった。
王女、ご懐妊! 下僕と駆け落ち! この地に逃走。
王による追手がやってきて、下僕殺害!
ショックを受けた王女、自分の髪飾りのピンで自害。
その時流れた血が、この地に流れるメーサーイ川になったとさ。
この洞窟の正式名称、タムルアン・クンナムナーンノーン。
ナーンノーンは、寝る女性、という意味。
それは、この一帯の山脈の峰が横たわる女性の姿に似ていることからつけられていて、つまり、自害した王女の姿なのです。

そういえば、洞窟の入り口の右側になにか祠がありますね。
アップにすると・・・

眠る女性?
涅槃仏なのかは謎。
涅槃仏だと頭が左側になるので、やはりこれが「寝る女性」ですかね。
今回少年たちが全員無事に救出されたということで、みなさん王女パワーを礼賛!
王女の奇跡パワーで少年たちが助かった!
王女様! わたしにも奇跡を! いや、わたしにも!
というわけなのであります。

そんな奇跡の現場で奇跡パワーを求める皆さんでありました。

ちょっとした坂を上り先に行くと、パネルで救出劇の詳細が紹介されています。





その対面では、博物館の建造が急ピッチで進められておりました。
救出の経緯や救出で使われた設備・道具などを展示する施設になるようです。
僕が訪れた時にはまだなかったのですが、こちらに飾られるブロンズ像がつい先日設置されたようです。

こちらは、タイのニュースサイトPRACHACHAT 「รูปหล่อ “จ่าแซม” ถึง “ถ้ำหลวง” แล้ว ภรรยาตื้นตัน เหมือนจริงมาก คล้ายสามียิ้มให้」より拝借。
チェンライの白い寺ことワット・ロンクンをデザインしたチャルムチャイ氏が制作。
救出時に不運にも事故死してしまった隊員の像とのこと。(あんまり似てないけど・・・w)
今回の救出劇のヒーローということですな。
また、博物館自体のデザインもチャルムチャイ氏のデザインだということですので、どんな凝った趣向がなされているか気になりますね。
(追記:立派な博物館が完成しております)

この周辺は今後も観光地として、トレッキングやら色々開発されていくようです。
大きな観光スポットになっていくことでしょう。
周辺にはミャンマーとの国境メーサイやゴールデントライアングルなどもあるので、近くに来られた時は寄られてみてはいかがでしょうか。
タムルアン・クンナムナーンノーンの地図。
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